国内貨物運送約款

この国内貨物運送約款は、2021年3月1日から適用します。

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第1章 総則

第1条 約款の適用

  • 1.
    本運送約款は、株式会社スターフライヤー(以下、「会社」という。)の日本国内の貨物運送及びこれに付帯する業務に適用されるものとします。
  • 2.
    貨物運送状の作成日において有効な運送約款及びこれに基づいて定められた規定が当該運送に適用されるものとします。
  • 3.
    本運送約款の一部条項について特約をした場合は、当該条項の規定にかかわらず、その特約事項を適用します。

第2条 約款等の変更

会社は、本運送約款又はそれに基づく会社規則を変更できるものとし、本運送約款の変更をする際は相応の期間をもって、ホームページへの掲示等の適切な方法により、変更内容等を告知するものとします。

第3条 公示

会社の事業所には、貨物運賃及び料金、運航時刻表その他必要な事項を公示します。

第4条 荷送人の同意

荷送人は、本運送約款及びこれに基づいて定められた規定に同意したものとします。

第5条 準拠法

本運送約款による運送契約及びこれらに関する訴訟の手続きは、日本の法律に準拠します。

第2章 貨物運送状

第6条 貨物運送状の作成

  • 1.
    荷送人が貨物の運送を委託するときは、貨物1口ごとに電子媒体に次の項目(以下「貨物運送データ」という。)を登録することにより、貨物運送状を作成しなければなりません。
    • (1)
      品名、品質、重量、荷姿、荷印及び個数
    • (2)
      価額
    • (3)
      荷送人の住所、電話番号、氏名又は商号
    • (4)
      発送地
    • (5)
      到着地
    • (6)
      荷受人の住所、電話番号、氏名又は商号(荷受人代理がいる場合にはその連絡先)
    • (7)
      運賃、料金等の支払方法
    • (8)
      作成年月日
    • (9)
      危険性を有するものであるときは、その旨及び運送品の性質その他の安全な運送に必要な情報
    • (10)
      その他、運送に関し必要であると会社が判断する情報
  • 2.
    貨物運送データの登録は、荷送人の依頼により会社が代わって行うことがありますが、これに伴う責任は荷送人が負うものとします。
  • 3.
    荷送人が登録した貨物運送データは、貨物運送状として会社のシステム内で保持するものとします。
  • 4.
    会社のシステム障害等不可抗力その他のやむを得ない事由により、貨物運送データの登録ができない場合は、会社が別に定める帳票を使用し、貨物運送状を作成しなければなりません。

第7条 内容に対する責任

貨物運送データに登録された貨物の個数、荷姿、重量を除き、貨物の内容に関しては、運送状と現品とに相違があった場合でも、会社はその責任を負いません。

第8条 官公署の手続き

貨物に関する官公署の手続は、荷主又は荷送人の責任とし、かつその費用はすべて荷主又は荷送人の負担とします。

第3章 運賃及び料金

第9条 貨物運賃及び料金

  • 1.
    貨物運賃及び料金は、別に定める貨物運賃算出基準表及び料金算出基準表によります。但し、品目分類運賃のうち、本条第2項第2号②及び③については、一般貨物運賃の5割増しとし、同条同項同号①については、10割増しとします。
  • 2.
    貨物運賃の適用は次によります。
    • (1)
      一般貨物運賃

      一般貨物運賃は、第2号の運賃が適用される貨物を除き、全ての貨物に適用されます。

    • (2)
      品目分類運賃

      品目分類運賃は、次の品目を内用品とする貨物に適用されます。

      • 貴重品(第21条に定めるもの)
      • 生きた動物(魚類を除きます。)
      • 遺体及び遺骨
    • (3)
      本項第1号の規定にかかわらず、会社が別途割引・割増運賃を定めた場合は、会社が別に定める条件を満たす貨物に適用されます。
  • 3.
    貨物運賃は、発送飛行場から到着飛行場までの航空運賃とします。

第10条 貨物運賃及び料金の計算

  • 1.
    貨物運賃及び料金については、別に定める貨物運賃算出基準表に掲げる額をもとに次条及び第12条に規定する方法により算出した額(以下「純運賃額」といいます。)並びに料金算出基準表に定める料金その他の費用の総額を申し受けます。
  • 2.
    貨物運賃及び料金には、消費税(地方消費税を含みます。)が含まれています。

第11条 純運賃額の計算

  • 1.
    純運賃額は、包装を含めた重量に基づいて計算します。重量の計算に当って1キログラム未満の端数は1キログラムに切上げます。
  • 2.
    1キログラム当り6,000立方センチメートルを超える容積の貨物の純運賃額は、6,000立方センチメートルにつき1キログラムの割合で計算し、6,000立方センチメートル未満の端数は、1キログラムに切上げます。
  • 3.
    容積は、長さ、幅及び高さの各辺の最長部分を基準とします。
  • 4.
    品目分類運賃の1キログラム当りの運賃率(以下「賃率」といいます。)算出にあたって、1円未満の端数は四捨五入し、1円単位に調整します。
  • 5.
    貨物1口についての純運賃額の5円未満の端数は5円に切上げ、5円を超え10円未満の端数は10円に切上げます。

第12条 高重量段階賃率の優先適用

実際の重量段階の賃率により計算した純運賃額よりも、次の重量段階の重量があるものとして、その賃率を適用した方が低額の純運賃額が得られるときは当該低額の純運賃額を適用します。また、最低重量を満たせば会社が別途定めた割引運賃が適用になる場合で、最低重量があるものとして計算した当該割引賃に係る純運賃額が低額となる場合の取扱については、それぞれの割引運賃の適用条件によるものとします。

第13条 従価料金

1口の貨物の申告価額が30,000円を超過する場合には、10,000円又はその端数ごとに従価料金22円を申し受けます。

第14条 運賃申受の時期

貨物運賃及び料金は、貨物引受けの際、荷送人から申し受けます。但し、特に会社が承認した場合は、この限りではありません。

第4章 貨物の引受

第15条 貨物の引受

会社は、発送飛行場から到着飛行場までの貨物の運送を引き受けます。

第16条 1口の貨物

1口の貨物とは、荷送人、荷受人、発送地及び到着地託送のときの扱種別及び運賃料金の支払方法が同一であって、1通の運送状で運送されるものをいいます。

第17条 貨物の容積等の制限

貨物として引き受けできる物品1個の容積、重量は別に定めるところによります。

第18条 貨物の価格制限

会社は、1口の貨物の申告価額が10,000,000円を超える場合には、荷送人と会社との間にあらかじめ特約がない限り引き受けません。

第19条 1航空機当り価格制限

会社が1航空機に搭載する貨物の申告価額の合計は200,000,000円を限度とし、これを超えるときは貨物を分割運送することがあります。

第20条 貨物の点検

会社が貨物運送データに登録された事項について疑義があると認めた場合、会社は、荷送人又は第三者の立合を求めて、貨物を点検することがあります。

第21条 貴重品

次の一種又は数種を内容品とする貨物は、貴重品として分類されます。

  • (1)
    白金、金塊、金貨、銀貨、金粉、銀粉その他の貴金属及びその製品
  • (2)
    イリジウム、タングステン、その他の稀金属及びその製品
  • (3)
    通貨(紙幣、硬貨)
  • (4)
    株券、債券、その他の有価証券、証券、証書、未使用の郵便切手及び収入印紙
  • (5)
    ダイヤモンド、紅玉、緑碧石、コハク、真珠、その他の宝石及びその各製品
  • (6)
    美術品及び骨董品

第22条 引受を制限する貨物

会社は、次の貨物の運送を引き受けません。

  • (1)
    航空法その他の法令又は官公署の命令、規制若しくは、要求によって搭載又は移動を禁止、若しくは、制限されたもの
  • (2)
    荷造の不完全なもの、破損しやすいもの、臭気を発するもの、不潔なもの等他に迷惑を及ぼすと会社が認めたもの
  • (3)
    航空機、人又は他の搭載物、その他の財産に危険若しくは迷惑を及ぼすと会社が認めたもの
  • (4)
    会社が内容の申告を虚偽と認めたもの
  • (5)
    その他会社が航空運送に不適当と判断するもの

第23条 引受条件を指定する貨物

次の貨物は荷送人が会社の要求する引受条件を満たすような適切な措置を講じ、かつ会社が承諾した場合に限り、運送を引き受けます。

  • (1)
    遺体及び遺骨
  • (2)
    動物(魚類を含みます。)
  • (3)
    航空法施行規則第194条第1項により禁止された物件(火薬類、高圧ガス、腐触性液体、可燃性液体、可燃性固体、酸化性物質、毒物、放射性物質等、磁性物質、その他の有害物件、付着物件等、鉄砲刀剣類等)のうち同条第2項より同項の要件をみたすことによってこれに含まれないとされたもの。
  • (4)
    適切な取扱準備をなすことにより、航空運送が可能となるような固有の性質を有する物質
  • (5)
    運送にあたり、会社が特別の手配又は特殊な設備等を必要とする貨物
  • (6)
    その他、会社が特に指定したもの

第5章 貨物の運送

第24条 運航上の変更

  • 1.
    会社は、法令又は官公署の要求、災害、不可抗力、争議行為、騒擾、動乱、戦争、その他の会社のいずれかに生じたやむをえない事由により、予告なく、運航時刻の変更、欠航、運航の中止、発着地の変更、不時着陸、貨物の制限又は貨物の全部若しくは一部の取卸しをすることがあります。
  • 2.
    会社は、前項の場合に生じた一切の損害について賠償する責に任じません。

第25条 貨物運送の順位及び方法

貨物運送の順位及び方法は、引き受けの順位に従います。但し、必要ある場合は、会社は引受貨物の運送月日、搭載航空機、積卸順位又は運送の方法を決定することができます。

第26条 運送不能の場合の運賃の払戻

  • 1.
    会社は、第24条の事由又は会社の都合により、貨物運送の全部又は一部ができなくなったときは、荷送人の請求により、運送のなかった区間の運賃を払い戻します。
  • 2.
    運航中断又は不時着陸による場合、会社は、状況により貨物を他の輸送機関によって前途の輸送に努めるものとします。この場合において、既払運賃が、他の輸送機関の運賃より小であるときは、これを追徴せず、大であるときはこれを払い戻します

第27条 貨物の非常処理

  • 1.
    会社が航空保安上必要と認めた場合又は貨物が他に害を及ぼすと判断した場合は、荷送人に予告せずに内容の点検、運送の中止若しくは、延期取卸、廃棄又は機上投棄をすることがあります。
  • 2.
    会社は、前項の処置をした場合、これによって生じた一切の損害について賠償する責に任じません。但し、貨物の廃棄又は機上投棄による損害については、この限りではありません。

第6章 荷送人の指図

第28条 荷送人の指図

  • 1.
    荷送人は自己の都合により、貨物運送状番号を提示して、次の指図をすることができます。
    • (1)
      運送取消
    • (2)
      発送地返送
    • (3)
      荷受人変更
    • (4)
      到着地変更
  • 2.
    前項第1号、第3号及び第4号の指図は、その貨物の航空機への搭載前に行われたものに限り有効とし、第2号の指図は、貨物が貨物運送データに登録された荷受人に引き渡される前に限り有効とします。

第29条 運送取消の場合の運賃払戻又は追徴

前条の指図による運送取消等の場合の運賃及び料金の追徴又は払戻は、次により行います。

  • (1)
    前条第1項第2号の返送に要する運賃及び料金は、荷送人の負担とします。
  • (2)
    前条第1項第1号による指図を受け、荷送人から払戻の請求があった場合は、適用運賃の1割相当額を取消手数料として申し受け、差額を払戻します。
  • (3)
    前条第1項第4号の到着地変更の場合は、新区間運賃と収受運賃との差額を払戻又は追徴します。

第7章 引渡及び引渡不能

第30条 到着通知

会社の空港事務所において荷受人に引き渡される貨物については、貨物が到着飛行場に到着した後、会社は遅滞なく荷受人に到着通知を発信します。なお、通知の方法及び料金については、別に会社の定めるところによります。

第31条 貨物の引渡

  • 1.
    会社は、会社の空港事務所においてのみ、荷受人に貨物の引渡しを行います。
  • 2.
    会社は、運賃料金その他の費用が支払われない場合は、引渡しを拒絶することがあります。

第32条 正当荷受人

会社が到着貨物を引き渡す場合は、正当荷受人であることを証明するものの提示を求めます。この場合において引き渡しを受けた者が正当荷受人でないことにより生じた損害については、会社は、故意又は重大な過失がない限り責任は負いません。

第33条 引渡不能貨物の処理

  • 1.
    会社は、引渡不能の貨物が生じた場合は、次の各号により処分します。
    • (1)
      荷受人を確知することができない場合又は荷受人が貨物の引き受けを怠り若しくは拒んだ場合、会社は、その貨物を供託することがあります。
    • (2)
      前号の場合において荷送人に相当の期間を定めてその指示を求めても指示がないときは、当該貨物を競売することがあります。
    • (3)
      貨物が損敗しやすい物であって、荷送人の指示を待つことができない場合は、予告なしに廃棄することがあります。
  • 2.
    会社は、前項各号の処分をしたときは、荷送人にその旨を通知します。
  • 3.
    会社が引渡不能の貨物の処分に要した費用は、すべて荷送人の負担とします。
  • 4.
    競売代価が未収受の運賃及び料金、立替金その他の費用を補うに足りない場合は、その不足額を申し受けます。
  • 5.
    競売代価から未収受の運賃及び料金その他の費用を差引いた残額がある場合は、その残額を荷送人に返還します。但し、荷送人に返還することができない場合は、これを供託します。

第8章 航空運送人及び航空機の型式の変更

第34条 航空運送人の変更

  • 1.
    会社は、書面による特約のない限り、会社が引き受けた貨物の航空運送人を変更することがあります。この場合、会社は、荷送人の代理人として行為をしたものとみなします。
  • 2.
    前項の場合において、会社が航空運送人を変更したときは、その航空運送人の行う運送における貨物の取扱については、この運送約款に別段の定めのない限り、その運送を行う航空運送人の定める運送約款及びこれに基づいて定められた規定に従うものとします。

第35条 航空運送人の責任

  • 1.
    前条に定める会社以外の航空運送人が行う運送から生じた貨物の滅失、毀損、延着その他の損害に関しては、運送を行った航空運送人が、その運送を行った航空運送人の定める運送約款及びこれに基づいて定められた規定に従い責任を負います。但し、その損害が会社の故意又は過失により生じたものであることが証明された場合は会社が責任を負います。
  • 2.
    前項但し書きに定める会社の責任に関しては、第37条から第40条までの定めを準用します。

第36条 航空機の型式の変更

航空運送人が貨物の運送に使用する航空機の型式については、書面による特約のない限り、当該運送を行う航空運送人が決定するものとします。

第9章 責任

第37条 会社の責任

会社は、貨物の滅失、破損若しくは延着等の事故があった場合は、これによって生じた損害について賠償の責に任じます。但し、会社が故意又は過失がなかったことを証明した場合は、この限りではありません。

第38条 賠償額

  • 1.
    価額の申告のあった貨物に生じた損害につき会社が責を負う場合の賠償は、次によります。
    • (1)
      全部滅失の場合は、申告価額を限度とします。
    • (2)
      一部滅失又は毀損の場合は、引渡しのあった日における到着地の価額により計算した価格の減少の割合を申告価格に乗じた額とします。
  • 2.
    価額の申告のない貨物に生じた損害につき会社が賠償の責を負う場合、引渡しのあった日又は引渡しのある筈であった日における到着地の価額が1口につき3万円未満のときは、到着地の価額を申告価額とみなし、3万円以上のときは3万円を申告価額とみなし前項各号に準じることとします。

第39条 免責

次に掲げる場合の貨物の延着、滅失、破損その他一切の損害に対して、会社は責任を負いません。

  • (1)
    第24条に掲げる事由による場合
  • (2)
    貨物の変質、消耗若しくは瑕疵、又は動物の死亡若しくは傷病による場合
  • (3)
    荷造の不完全、包装の破損、荷札の不備、表示次項及び貨物運送データの登録事項の不完全その他荷送人の過失若しくは怠慢による場合
  • (4)
    他物との接触その他機内において発生しやすい事故による場合
  • (5)
    降雨、降雪、強風その他の悪天候の際で、会社の不注意によらない場合
  • (6)
    第6条に定められた荷送人の申告が虚偽であった場合

第40条 事故貨物に対する損害賠償請求期間

  • 1.
    貨物に関する損害賠償の請求は、次の各号の期間内に文書をもってしなければなりません。
    • (1)
      一部滅失又は毀損の場合は、貨物受取の日から7日
    • (2)
      延着の場合は、貨物到着の日から7日
    • (3)
      不着の場合は、その事実を知ることができる筈であった日から14日。
  • 2.
    前項の期間内に請求のない場合、会社は損害賠償の責に任じません。

第41条 荷送人の賠償責任

荷送人の故意又は過失により、又はこの運送約款及びこれに基づいて定められた規定を守らないことにより、会社が損害を受けた場合は、その損害相当額の賠償を申し受けます。

附則

  • 1.
    この運送約款は、2021年3月1日から適用します。
  • 2.
    会社は当面の間、第8章「航空運送人及び航空機の型式の変更」に定める条項(第34条、第35条、第36条)を適用しません。

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