松山文創園區(旧松山煙草工場)
- art,cafe
- 〈 台北市 〉
台湾アートや魅力的な
デザインを発信する産業遺産
美食だけでなく、アートやデザインを世界へ発信する「文創」の街としても常に注目されている台湾。台北を筆頭に、歴史ある古い建物を改装してカフェやショップなどとして活用する独自のクリエイティブなリノベーション文化が発展しています。
「文創」とは、歴史ある古いモノの中に良さを見出し、それを再生することで新しい価値を生み出して文化を創出していく考えや表現のこと。
その動きは地方にも広まり、さまざまな遊び心や試みを取り入れた大小の再生スポットが人々の目を惹きつけるようになりました。
巨大な商業施設が立ち並び、流行の先端を行く東区エリアの「松山文創園區(旧松山煙草工場)」は、その先駆けのひとつ。
日本統治時代に建てられたかつての煙草工場は、新旧が融合するカルチャースポットとして2011年にリノベーションされ、今では旅行者からも人気を博しています。広いバロック式の建物は庭園も有し、屋内には雑貨店や落ち着きのあるカフェも。旅行中の散策やお土産買い、休憩にぴったりな場所です。
やさしい風が通り抜ける廊下は昔の面影も。窓の外には緑も多く目に入ります。
1930年代、工場内には30機の煙草製造機があり、年間生産量は20億本だったそうです。その生産量からも過去の煙草工場の規模が伝わってきます。
約2,000人の工員が働いていたという6万坪の敷地内では「工場村」というコミュニティが生まれ、住宅や食堂、公共浴場、託児所などあらゆる設備が備わっていたと記録されています。
半世紀以上の時を経て、先鋭的なアートやカルチャーを発信する場に変身を遂げた松山文創園區。アーケード型のレンガ造りが印象的な倉庫群は展覧会スペースとして、煙草製造工場だった建物は台湾のプロダクトデザインが楽しめる博物館「TAIWAN DESIGN MUSEUM」として、台湾の新旧デザインに触れられる空間となっています。
そのほか、カフェやレストラン、クリエイターズアイテムを扱うアートギャラリー「SongYan Gallery」、デザイン関連の書籍に特化した図書館「不只是図書館」、建物跡にある台湾の工芸品・雑貨を取り扱うお店「松菸小賣所」など、その構成は多彩で見応え満点。
じっくり見て歩きたい場合は時間にすこし余裕を持って、園内マップを確認しながら巡るのがおすすめです。
日本の初期モダニズム建築に属するという建物自体も、建築ファンならずとも楽しめるポイント。
天井や窓枠、ドアノブなど随所に往時の名残を感じながら、「創造する台湾」を旅してみませんか。
松山文創園區(旧松山煙草工場)
□ ADDRESS
台北市信義區光復南路133號
□ TEL
886-2-2765-1388
□ OPENING
9:00〜18:00
※室外は9:00〜22:00
※営業時間は店舗によって異なります
□ ACCESS
MRT国父紀念館駅・MRT市政府駅から徒歩約10分
松山文創園區(旧松山煙草工場)