台湾(台北)観光情報 STAR TRIP：陳記百果園

街角や市場で見かけることの多い色彩豊かな台湾フルーツ。みずみずしい果物やキュートな果物デザートを堪能したいなら、ぜひ立ち寄ってほしいのが松山區にある「陳記百果園」＝「陳さんの果物店」です。

お店のオープンは朝7時。フルーツを朝食としてたっぷり楽しんだり、朝食後に直行したりと朝の時間を有効に使えるのも嬉しいですね。

マンゴーやレンブ、パパイヤ、バナナなどかわいいイラスト入りの看板を掲げたお店は、店主の陳天景さんご夫妻と親戚とで営む専門店。オリジナルTシャツにハンチング帽といったチャーミングな姿で迎えてくれます。

室内で果物を販売し、デザートもその場で作って提供するカフェスタイルのフルーツ専門店として、1991年に立ち上げたお店は今年で29年目を迎えました。

「台湾自体は果物がとっても豊富です。でも昔は、傷んでいたり粗悪品が並べられていたりすることも実は多かったのです。ほんとうに新鮮で良質な果物を提供したい、大人も子どもも質のよい果物を食べてもらいたい、そう思って店を開きました。コンセプトはずっと変わりません」とオーナーの陳さん。

店内は色とりどりのフルーツをはじめ、ずらりと並べられた自家製のシャーベット、ジャムやフルーツティー、フルーツ酢などのお土産品も目を引きます。

また、スイカやバナナ、マンゴーなどフルーツをかたどったテーブルもお店のチャームポイント。これはお店づくりをしている最中、たまたま木材をカットしていた時に思いついたアイディアだったそう。

台湾各地から選りすぐられ、木箱の中に陳列されたフルーツたちは見ためから立派で鮮度の良さが伝わってきます。お店では輸入品も含め、年間に40種類ほどのフルーツを取り扱います。仕入れのこだわりについては「オープン当初からずっと生産者のところへ足を運んでいた」長年の経験が生かされています。

「この果物ならこの産地のものがいいと判断して、自分の目で確かめながら吟味している」と陳さん。2003年には、来台したクリントン前アメリカ大統領に陳記百果園のフルーツが献上されたことからも、そのクオリティの高さがうかがえます。

イートインでいただけるのは、オーダー後にカットされるみずみずしいフレッシュフルーツやジュース、シャーベットなど。ジュースだけでも20種類以上のテイストが味わえます。

なかでも一番人気は「フルーツかき氷」（シングル200元・ダブル260元）。底にプラムソースをかけたシャリシャリのかき氷、その上に季節のカットフルーツと好みのシャーベットを選んでトッピングした豪華な一品です。

「フルーツの妖精」はシャーベットのダブルを重ね、その周りをカットフルーツで囲んだシリーズ。マンゴー、イチゴ、キウイ、バナナ、パイナップル、メロンの6種類で各180元です。

自家製ヨーグルトとシャーベットを組み合わせた「フルーツのユーフォー」シリーズは、同じく6種類で各190元。シャーベットも果物本来の甘みを引き出しつつ、さっぱりとした味わいです。

日本では珍しいマルベリー（桑の実）や釈迦頭といった季節限定のフルーツやシャーベットもあるので、その時々で出会える旬のフレーバーを楽しんでください。

果物の美味しさをストレートに堪能できる、フルーツ単品でのオーダーも可能。朝食やブレイクタイムにおすすめです。

ひとしきり満喫したら、お土産選びを楽しみましょう。果物の専門知識を最大限に生かして作り上げた加工品はすべて無添加にこだわっています。

マンゴーのジャム作りから始まって、今ではパイナップルやグァバなど全８種類ほどが揃う手作りジャムは、大250元・小100元。合計で1000元以上購入すると、嬉しい小瓶入りジャムのプレゼントも。巾着（15元）や竹皮編みのミニバッグ（50元）、木箱（150元〜）などギフト用のラッピングも充実しているので、センスのよいお土産として喜ばれそうです。

陳さんが果物にまつわる諺（ことわざ）を教えてくれました。

「吃水果 拜樹頭」という言葉には、「果物を食べるときには、その樹自体への感謝を忘れないこと」つまり、いつも周りへの感謝を忘れないようにという意味があります。

陳さんの想いがあふれる店内で過ごす時間は温かく、まさにかけがえのない旅の思い出になりそうです。