宗隣寺

「宗隣寺」

777年(宝亀８年)に唐より来朝した為光和尚により松江山普済寺が創建され、その後1670年(寛文10年)長州藩永代家老で宇部領主であった福原広俊公が菩提寺として「宗隣寺」を再興した禅宗(臨済)の名刹です。
御本尊は阿弥陀如来、観音堂には如意輪観世音菩薩が祀られています。中国地方５県の名刹古刹からなる「中国観音霊場」をはじめ、「百八観音霊場」「山陽花の霊場」の札所寺院でもありますので、参拝して御朱印を頂きましょう。
「龍心庭」は南北朝時代に築かれた山口県下最古の庭園で国の名勝庭園に指定されており、国内でも2つしか無い貴重な干潟様を持つ池泉式庭園のうちのの1つです。
深淵な禅の真髄を説くという閑寂な趣きの庭で「宇部の和」を存分に味わうことができます。山水の景色を表現し、池中には希望の出船を前に帆を休めて佇む様を表した「夜泊石」が置かれています。秋の紅葉が有名ですが、新しい生命の息吹を感じさせる新緑の季節は新たなパワースポットとして人気です。
禅寺の庭は「物言わぬ説法」ともいわれていますので、縁側に腰を下ろし、その声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。又、坐禅を組むような気持ちで庭を眺めてみるのもよいでしょう。
月曜日以外は毎朝坐禅をされています。実際に坐禅にチャレンジしたい方には、初心者や女性の多い日曜日がオススメです。正しい姿勢で、正しい呼吸を行い、正しい心の置き方を探しに行きましょう。
尚、幕末維新に大きく関わる禁門の変(蛤御門の変)の敗戦の責を取り、自刃された長州藩三家老の一人、福原越後公の廟所があります。普段は出入りを固く禁じられていますが、11月第2日曜日の福原家の年忌法要と共に一般公開が行われています。