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平成29年4月28日、「関門"ノスタルジック"海峡 〜時の停車場、近代化の記憶〜」が、日本遺産に認定されました。
「日本遺産(JapanHeritage)」は地域の歴史的魅力や特色を通じて文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として、文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形・無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことで、地域の活性化を図ることが目的とされています。
関門海峡には、外国船がもたらした舶来文化が根付き、狭い海峡を外国船が行き交う景観の中に、日本が近代国家建設へ向け躍動した時代のレトロな建造物群が、時が停止したかのように現在も残されてる、という幕末から昭和前半までの発展と海底鉄道トンネル開通以後の街並みの物語です。
海峡の両岸を海底で結ぶ関門鉄道トンネルの建設が計画されたのは、昭和に入ってから。昭和17年(1942)に下り線が、同19年(1944)年に上り線が開通しました。この世界最初の海底トンネルの完成により、「関門」として立ち塞がっていた海峡が、陸路によって突破されることとなりました。その後、車道・人道トンネルの開通、関門橋の架橋により、関門海峡に「海峡七路(かいきょうしちろ)」と称される多様な交通網が完成しました。それまで陸上と海上交通の結節点としての役割を担ってきた関門地域は、本州ー九州間の通過点となり、明治から昭和初期にかけて建設された重厚な近代建築群がそのまま残ることになりました。「海峡七路」を使って両岸を巡れば、まるで映画のワンシーンに紛れ込んだような、ノスタルジックな街並みに出会うことができます。
■お問合わせ
関門海峡日本遺産協議会 事務局
下関市教育委員会 教育部 文化財保護課
電話番号:083-254-4697
文化庁より平成29年度の日本遺産として認定!
42点もの文化財が点在しています。