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山口県北西部の長門市油谷地区には、向津具半島を中心に約700haもの一大棚田地帯が広がっています。中でも有名なのが、東後畑の棚田。1999年に農林水産省が発表した「日本の棚田百選」にも選ばれました。棚田は山間部にあることが多いのですが、この地区は半島部分の丘陵地が海岸近くまで迫っているため、眼下に日本海や油谷湾を望むことができ、優美な景観をつくりだしています。
年間を通してきれいな棚田ですが、おすすめは5月中旬頃からの田植え時期。大小約200枚の水田に一斉に水が張られ、鏡のように輝いて空や周りの景色を映す光景は素晴らしく、夕日が映りこむ時間帯を狙って全国から毎年多くのカメラマンたちがこの地を訪れます。稲が生長すると張られた水が見えなくなってしまうので、水鏡を楽しむなら6月上旬頃までに訪れましょう。油谷地区は地形的に霧が発生しやすい場所で、霧に包まれた棚田の夕景も幻想的です。
陽が沈んだ後もシャッターチャンスは続きます。それは、海上で操業するイカ釣り漁船の漁り火とのコラボレーション。シーズンの5月下旬からは近隣の漁港から何十艘もの漁船が出港します。棚田越しにイカ釣り漁船の漁り火が無数に輝く風景は、見るものを圧倒する美しさ。遠景に火が灯ると、あたりから感嘆の声が上がるほどです。漁り火が見えるのは例年8月上旬頃まで。日曜の夜に漁に出る船が多いそうなので、狙い目かもしれません。
「東後畑棚田」
住所:〒759-4711
山口県長門市油谷後畑
電話番号:0837-22-8404
お問合わせ:長門市観光コンベンション協会
駐車場:30台(無料)
お手洗い:あり